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CONTINUER NIHOMBASHI|INTERVIEW
2018.09.23

2018年9月25日(火)にオープンを迎える【CONTINUER NIHOMBASHI】。なぜ新たに日本橋という場所を選んだのか、なぜ商業施設に出店したのか。オープン約1ヶ月前の8月20日(月)、旧知のライター行方氏を日本橋にお招きし、Continuer inc.代表嶋崎にインタビューしていただきました。

IN A AUTHENTIC STYLE

自分たちが考える“セントラル”な提案ができるお店

行方:日本橋に出店されると伺った時、少し意外だった反面、なるほどそうかとどこか腑に落ちる部分もありました。嶋崎さんとしては何か思惑や意図はあったのでしょうか?

 

嶋崎:実は、いずれはこのあたりのエリアに出店したいとは思っていたんです。Continuer Inc.はこれまで恵比寿と吉祥寺の2店舗で展開していましたが、改めてどこか別の場所にお店を出すことを考えた時、できれば東側のエリア、特に中央区がいいなあとぼんやり考えていたんです。というのも実は、中学2、3年生の頃、よく日本橋に遊びにきていたんですよね。生まれも育ちも吉祥寺ですが、その頃はなんだか日本橋の大人の空気感に惹かれていて。多分背伸びしたかったんでしょう(笑)。丸善でもよく本を眺めてブラブラと過ごしたし、歴史ある建物がそこかしこにある街並みに愛着があります。

 

行方:もともと馴染みのある街だったんですね。

 

嶋崎:以前からなんとなく出店場所を探してはいたのですが、なかなかいい物件に出会えなくて…。そんな折、日本橋高島屋S.C.新館への出店のお話をいただいたんです。Continuer Inc.は今まで路面店でしかやってきていなくて商業施設への出店は初めてなのですが、そこにまた魅力を感じました。純粋に面白そうだなと。

 

行方:新しいエリアと新しい環境。嶋崎さんにとってある種チャレンジングなものだったと思います。出店にあたり何かコンセプトや軸はあったのでしょうか?

 

嶋崎:文字や言葉で明確に提示するコンセプトは特になく、感覚的にラインを引いているという感じです。強いて、一つキーワードをあげるとしたら「AUTHENTIC」でしょうか。

 

行方:正統的であるということ。

 

嶋崎:恵比寿も吉祥寺も提案としてはある種、変化球なんです。少しひねりを加えて、あえて真ん中を外して投げている。それに対して日本橋のお店は直球勝負。真ん中に投げているという感覚です。正統性のあるオーセンティックな提案をしようと。ただそれは、あくまで私たちが考える真ん中なので、別の人からすれば全然真ん中じゃないかもしれませんが(笑)。ちなみにお店のロゴをすべて大文字にしたのもそれが理由です。

 

行方:今までは「C」だけが大文字でしたね。

 

嶋崎:恵比寿の店舗と同じ方にお願いしたのですが、これは古代ローマの五賢帝の一人、トラヤヌスのために作られた石碑に刻まれた書体がベースとなっています。一見モダンですが、実はすごく古典的なもの。このお店にふさわしいロゴになったと思います。

 

行方:商品のラインナップに関してはいかがでしょうか?

 

嶋崎:やはり、ほかのお店ではお取り扱いのないブランドも展開することになります。リンドバークやアン・バレンタインなどがそうですね。場所柄、女性のお客様も増えることが想像されるので、そういったことも意識しつつ、提案の幅の広さを持ちながら、全体としては、正統性の高い提案ができればと思っています。

 

行方:そしてついに、オリジナルのメガネも展開すると伺っています。

 

嶋崎:年内にオリジナルブランドをリリースします。これは、オフィスワーカーの方々にも身に付けていただけるクリーンで顔なじみがいいデザインがコンセプト。仕事で使うにはデザイン性が高すぎない方がいいけど、かといってありきたりのメガネはかけたくない。その辺のちょうどいいメガネって意外とないんです。プレーンな中にかすかに個性が香る。そんなデザインを提案できたらなと。ファーストコレクションは、メタル2型とセル3型でローンチ予定です。

※オリジナルブランドは2018年12月ローンチ予定

行方:満を持して、ですね。楽しみです。さて、ショップのつくりですが、ここにも恵比寿と同じようにポップアップスペースがあるのと、個室があるのが特徴ですね。

 

嶋崎:ポップアップスペースでは恵比寿とはまた違った、日本橋らしい企画ができればと思っています。また半個室の商談スペースは、じっくりメガネを選びたい方はもちろん、ヴィンテージ時計も展開しますので、そちらをゆっくりご覧になりたい方にもご利用いただけます。腰を据えてじっくり接客ができる場所があるのも、ここならではですね。

 

行方:この日本橋のお店ができたことで、恵比寿、吉祥寺含め、それぞれのお店の役割が明確になってくる部分もあると思います。各店を振り返って見て、いかがですか?

 

嶋崎:恵比寿の本店はファッション性を含んだ、新しい潮流を意識したカルチャーコンシャスなショップで、吉祥寺のThe PARKSIDE ROOMはより東京ローカルとして、地域に根ざしつつ、自然体で独自性あるセレクトを行うショップ。日本橋で“AUTHENTIC”を提案できることでより各店の輪郭がしっかりしてきました。

 

行方:それぞれ違う、新しい発見があるお店になりそうで楽しみです。そしてこの3店舗の体制になることで、さらに新しい展開がありそうな期待感もあります。展望などあれば教えてください。

 

嶋崎:日本橋にお店を構えることで、メガネの専門店としての軸ができたことが大きな一歩。ここがあるからこそ、会社全体として取り組める新しいプロジェクトも見えてくるのではないかと思います。また、個人的に再開発が進むこのエリアにも期待しています。単純に、日本橋自体がすごく面白い街に変わって行くと思う。日本橋駅からはもちろん、東京駅の八重洲北口からも徒歩5分ですのでぜひ足を伸ばしていただければと思います。

 

interviewer & text :
Jun Namekata[The VOICE]

photograph :
Hirotsugu Hoshikawa[Monster Smith]

interviewee :
Shuji Shimazaki[Continuer Inc.]